Why not?

nakaoshi_kaos2009-08-16

土井さんの日記にもコメントした内容ですが、
「飛行機が何故飛ぶのか解明されていない」と言う話題について。


これまで、

  • 翼上下の流速が異なる場合、上面と下面とで気圧差が発生する(=ベルヌーイの定理
  • 翼上面の流速が速い場合、気圧差は翼を持ち上げる揚力となる

との考えが定説であったが、

  • 空気は粘性&圧縮性を持っているため、ベルヌーイの定理が使えない
  • 背面飛行を説明できない

などの理由から、

  • 空気は粘性を持っているので、翼上面に湾曲面を持たせればコアンダ効果が働く
  • コアンダ効果によって空気は下方に押し下げられ、その反作用の力が揚力となる

との反論が登場し、前者と後者の考えが混在する中途半端な状態になっている


と言うのがこの話題の大まかな流れです。


恐らく、考えが混在している状態が「解明されていない」と言う表現に置き換えられ、
その表現が広まってしまっただけで、実際には正しい考え*1と言うものが存在し、
広く普及していないだけなのだと思います。


因みに「クルマのディフューザーダウンフォースを発生する理由」についても、
同じくベルヌーイの定理で説明されているものをよく見かけますが、
「グラウンドエフェクト」と言う言葉があるように、
クルマの場合は常に「地面」と言う壁に接している状態なので、
飛行機と全く同じ考え方では説明できない気がします。


ディフューザの方の話題については、
過去に童夢掲示板で論じられたことがあるみたいなので、興味がある方は是非。
http://www.dome.co.jp/lab/bknum073.html

*1:コアンダ効果による説明が正しい考えなのかどうかは不明です。